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50歳からの初体験③
『韓国語の独学勉強法』


歳を重ねると、「初めて」って減っていきますよね。でも、世の中にはまだまだ知らないことがたくさんあるのも事実。そこでbjbでは、大人になって歳を重ねた今だからこそ、初めて体験するのにおすすめの“モノ・コト”をご紹介していきます。
新しい習いごとや趣味として始めるもよし、一度だけ体験してみるもよし。人生100年時代を過ごしていく日々の中で、楽しみの一つとなるきっかけになれば嬉しいです。
(bjb編集部)


韓国語能力試験(TOPIKI)1級を目指そう!
独学の勉強法を教えます。

ルージュ世代の皆さんの中には、2003年にNHKで放送された韓国ドラマ「冬のソナタ」にハマった人も多くいるのではないでしょうか。

ドラマや韓流スターを好きになったことをきっかけに韓国語を勉強してみたい、と思う人も多いそうです。

私、ライターUmiは、「冬のソナタ」にハマったことがきっかけで韓国語を勉強したいと思い、独学で6年かけて韓国語能力試験の最上級である6級を取得しました。

そんな私が、初心者の勉強の仕方、独学で韓国語能力試験1級(初級)合格を目指すための勉強法を紹介します。是非参考にして、韓国語を勉強してみてください!

①語学の勉強を始める前に

どの語学の勉強にも言えることかと思いますが、やみくもに「〇〇語を話せるようになりたい」という思いだけで、続けていくことはなかなか困難です。

語学の勉強で大切なことは以下3点だと思います。

・目標を設定すること

・最初に基礎を固めること

・短時間でいいから毎日続けること

今回は「韓国語能力試験1級合格を目指す」という目標を設定しました。

合格を目指すことのメリットはいくつかありますが、中でも大きいのが「一つずつ試験に合格することにより、小さな成功体験を積み重ねることができる→自信につながる」ということです。

他にも、試験を受けながらの勉強法は以下のメリットがあります。

・レベルに応じて、少しずつ単語量を増やすことができる

・検定テキスト付属の音声をシャドーウィング(音声を聞いて復唱すること)することで「聞く能力」「話す能力」を伸ばすことができる

・合格した級によって、自分の語学勉強の進捗度合いを確認できる

語学で必要な能力は「書く」「聞く」「話す」「読む」の4つ。それをいっぺんに短期間で習得することは到底不可能。

最初にすべきことは「基本をしっかり押さえること」です。

②まずはハングルを覚えること(目安:1週間)

まず、韓国語初心者にしてほしい勉強は「ハングル文字を書ける、読めるようにする」ことです。

ハングルとは韓国語で使われる文字のこと。日本語でいう、ひらがな、カタカナに該当するものです。

どんなものでもいいので、ハングルと発音を覚えるためのテキストを準備してください。

韓国語には、子音で終わるパッチムや、子音の後に母音がくると音がつながって発音される連音化など発音変化があります。

それらを習得するためにも「テキストに沿って何度も書く」「口に出して発音する」ということが大切。

15分でいいので毎日続けてください。

〈ハングルを覚えるのにおすすめのテキスト〉

『目からウロコのハングル練習帳 改訂版 − 3日で終わる文字ドリル』

八田靖史著 Gakken

『「あいうえお」から覚える いちばんやさしいハングル練習ノート 入門編』

石田美智代著 永岡書店

③文法と単語の基礎を勉強する(目安:1ヵ月)

ハングルの読み書きを覚えたら、次は文法の基礎をしっかりと覚えて、単語量を増やしていきましょう。

1冊でいいので、文法の総合書を用意します。

単語については、まだ単語集を準備しなくても大丈夫。文法書に出てくる単語を1つ1つ覚えていけば十分です。

テキスト付属の音源を聞いて、発音も必ず確認してシャドーウィングします。

〈韓国語の文法を覚えるのにおすすめのテキスト〉

『新装版 できる韓国語 初級Ⅰ』

新大久保語学院 李志暎著 アスク出版

『基本がわかる はじめての韓国語』

石田美智代著 成美堂出版

『きれいに話せる ひとりで学べる はじめまして韓国語〈基本文法〉』

石田美智代著 The Japan Times 

④文法が身についてきたら韓国語能力試験参考書に取りかかる

ハングルの文法が頭に入ってきたら、いよいよ韓国語能力試験初級の問題集を開いてみましょう。

初級の問題集は、1級と2級両方の模擬試験が一緒に掲載されているので、難しく感じるかもしれません。しかし1級合格のためには、試験で200点満点中80点以上取れば大丈夫なので安心してください。

(2級の合格基準点は140点以上)

毎日30分で良いので、テキストの問題を解きながら以下のことを心がけてください。

・わからない単語が出てきたら必ず辞書で確認して覚える(何度も書く、音読する)

・音声を聴きながら本文を確認し、1センテンスを目標10回以上音読する

自分で発声、音読することが聞き取り能力アップにも繋がります。

シャドーウィングは時間がかかりますが、必ず力になるので根気よく続けるのが語学学習のポイントです。

6年間の勉強体験記
~夢の韓国語通訳のお仕事ができるまで~

私は2009年、第15回韓国語能力試験にて6級(最上級)を取得しました。

私が韓国語を勉強し始めたきっかけは、韓国ドラマ「冬のソナタ」にハマったことです!

当時、私は専業主婦。

ドラマにハマったことで「いつか社会復帰するためにも韓国語を本気で勉強しよう」と決意して、独学を開始。

ハングル検定初級の5級から受け始めました。

ハングル検定5級、4級、3級までは半年ごとに一級ずつ合格。

ところが中級レベルのハングル検定準2級でつまずきます。4回目の受験でやっと合格。

このタイミングで、初めて週1で教室に通い始めました。

ハングル検定準2級に受かっていたので、スクールでは上級クラスに入れてもらえました。

ラッキーと思いきや、ここでまた大きな壁が…。

机上の試験勉強ばかりしていたので、他の生徒さんのように話せない、聞き取れない!

本当に冷や汗ものでした。

同じクラスの生徒さんに「どうしたらそのように上手に話せるのですか」と伺ったところ「韓国語能力試験問題集付属の音声をシャドーウィングするのはどうか」と教えてもらいました。

すぐに上級の問題集を購入。付属のCDを聞いて、1つの文章を100回ほどシャドーウィングし、わからない単語は調べるという日々。

数ヵ月経ったある日「あれ、私、聞き取れて会話してる!」と気付いた時は嬉しかったですね。

当時は子どもが学校に行っている間の5~6時間、毎日韓国語の勉強をしていました。

その甲斐あって、韓国語能力試験5級、6級に次々と合格。

韓国語でのブログ運営を経て、のちには通訳会社に登録して何度もお仕事をさせていただきました。

初級の頃、独学で勉強していた内容は以下の通りです。

・ハングル読み書きドリル(パク・トンハ著の『韓国語ドリル』を使用)

・NHKラジオ講座のテキストを購入し、なるべくラジオを毎日聞く

・ハングル検定5級、4級のテキストを勉強して、半年に1回検定を受ける

今だからわかる反省点は「最初の頃から、もっと音読やシャドーウィングをしっかりすればよかった」ということ。

その経験から、初心者の皆さんには「書くこと」「発音すること」「基礎の文法を習得すること」のどれも大切にしながら勉強を進めていくことをおすすめしたいです。


「시작이 반이다(シジャギパニダ)」という、私が大好きな韓国語のことわざがあります。

「始めた時点で、もうゴールまで半分は到達したのも同然だ」という意味です。

韓国語は理論的で、日本語と似たような単語も多いので、習得しやすい言語の一つです。

韓国人の先生は、「3ヵ月一生懸命勉強すれば、旅行で困らないくらいの能力は身につきます」と言いますが、まさに私もそれを実感しました。

何より大切なことは、短時間でもいいので毎日勉強すること。そうすれば、2~3ヵ月後には嬉しい変化が必ず起こりますよ!頑張ってください。

韓国語能力試験HP

取材・文/Umi(うみ)

フリーライター。月刊美容誌のライターとして連載を6年担当。作編曲家やピアノ奏者という顔も持つ。YouTube「Umiチャンネル」では流行りのJ-pop、昭和ヒットソングのピアノ伴奏カラオケ音源動画を配信。配信した動画は延べ1,100人以上の方(ご連絡をいただいた方だけで)に利用されている。現在「弾き語りピアノレッスン」開始に向けて準備中。

YouTube「Umiチャンネル」

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