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「50代からの見た目磨き専門家」木原さんに聞きました
“外見磨きの大切さ”

高校時代、スカウトされて広島でモデルを始め、その後はエステサロン経営、スキンケアアドバイザー、立ち居振る舞いセミナーの講師…と「美のエキスパート」として活躍する木原さん。今回は「50代からの見た目磨き専門家」としても活動する木原さんに、そのキャリアと女性の見た目の大切さについてうかがいました。

木原ゆきさん(58歳)

50代からの見た目磨き専門家
TO BE主宰
「ちょっとズルイごまかし美人塾」を準備中。
詳しい情報は下記のLINEアカウントまで。
https://lin.ee/BwL7rBR


モデルをされていたそうですが、これまでのキャリアについて教えてください。

宝塚歌劇団で男役をするのが夢だったんですが、夢敗れて抜け殻のようになって何もやる気が起きなかった頃に、モデルにスカウトされて。母もやってみたらと言ってくれたので、高校時代からモデルを始めました。

モデル時代の木原さん。スチール撮影やファッションショーなど様々な現場で活躍

バブル期だったので、地方都市の広島でもギャラが良かったこともあって、大学卒業後も就職せず、出産する34歳頃までモデルをしていました。それと並行してスキンケアに興味を持ち始めたので、大手エステサロンに就職して店長を経験後、自身のエステサロンをオープンしました。現在、サロン経営は辞めてしまったんですが、スキンケアアドバイザーをしながら立ち居振る舞いの講師としてCA養成学校でレッスンを担当したり、自宅やオンラインで「50代からの見た目磨き専門家」として、セミナーやレッスンをしたりしています。

CA養成学校で立ち居振る舞いについてレクチャーする木原さん

『50代からの見た目磨き専門家』とは、どういったことをされているんですか?

人の第一印象のほとんどは見た目で決まります。でも特に女性の場合、9割はごまかしテクでできていると言っても過言ではないと思うんです。逆に言えば、テクニックがあれば9割もごまかすことができるんです!

髪型、メイク、服の着こなし方、ポージングを含めて、目の錯覚を利用する、“ごまかしテクニック”。特に50歳あたりからは顔立ちの良し悪しよりも、その“ごまかしテク”を知っているか、実践しているかが大事になってくるように感じています。

具体的には、自分のパーソナルカラーやボディタイプ、顔タイプを分析し、似合う洋服、メイク、髪型、肌のお手入れ、ポージングの仕方などについてアドバイスしています。

パーソナルカラー:ブルークリア(ブルーベースのクリアで綺麗な色がお似合い)、美Bodyタイプ: Aタイプのお客様

以前は「感覚と経験」でアドバイスしていたんですが、その後本格的に学び、リアルでもオンラインでもできるパーソナルカラー診断、美ボディタイプ診断、顔タイプ診断ができる資格を取りました。ロジックに基づいた知識を身につけたことで、より深く、わかりやすいアドバイスができるようになったと思います。

50代以上をターゲットにしようと思ったのはどうしてですか?

大きなきっかけは、50歳になった頃に開催された高校の同窓会です。女子の幹事を任されたので、半年くらい前からみんなに電話で連絡をとりました。その時は盛り上がり、絶対来てくれるものと思っていたのに、蓋を開けてみたら参加してくれたのは半分以下。

そして、来てくれた女子は小綺麗にして見栄えのする感じの人ばかりだったんですよね。男子は変わり果てた風貌になっていてもたくさん参加してくれたんですけどね(笑)。やっぱり女性は見た目を気にするんだなって痛感しました。その時に、「自分の経験やスキルを活かして、そのお役に立つことができるんじゃないかな?できたら嬉しいな」って思ったんです。女性って外見が変わると、内面もイキイキとしてくる生き物ですからね。

パーソナルカラーを知ると、どんなプラス効果がありますか?

基本的にパーソナルカラーとは、肌をキレイに見せるためのものと捉えてもらうと良いと思います。私の行なっているパーソナルカラー診断は、一般的なフォーシーズン(春夏秋冬)の4タイプではなく、8分類12タイプ法診断なので、12タイプの中からお似合いになる2タイプを選んで差し上げるものになります。

今は日本でもパーソナルカラー診断は当たり前になっていますが、私が21歳の頃に日本に上陸したもので、当時はドレープをあてたりするのではなく、目の色や腕の内側の色などで判断するスタイルだったんです。

当時、美容関係のスクールを始めた先輩モデルに4タイプ診断をしてもらって、私は“ブルーベース(以下ブルベ)のサマータイプ”と診断されたので、サマータイプが似合う代表色とも言えるラベンダーカラーの洋服を好んで着ていました。それが、40歳手前の頃に、ラベンダーカラーの服を着ていると、決まって「今日体調悪い?」って聞かれるようになって。「もしかして、この色のせい?」と思い始めて、改めてドレープをあてるスタイルかつ、8分類12タイプのパーソナルカラー診断をしてもらったら、私はイエローベースの中でも、クリアな色、濃くてはっきりした色が似合う「イエローディープ」という結果でした。

このタイプは、たとえイエローベースの色であっても、濁った薄い色は寂しく見えます。特に肌にくすみや影りがでてくる50代以上の女性は実年齢より高く見えてしまうこともあります。私も実際そういう経験があったので、8分類12タイプ法のパーソナルカラー診断結果をいただいた時はめちゃくちゃ納得でした!

では、イエベの私がどうして20代の頃はブルベの色が似合っていたのかというと、若くて肌がキレイだったから似合う色の範囲が広かっただけなんです。パーソナルカラーに合わない色によって、不健康に見えたり、老けて見えていたりする可能性があるなんて、恐ろしいと思いませんか? 8分類12タイプ法診断は、私のように、パーソナルカラー診断をしたのになんだか綺麗にみえない、本当に似合っているかよくわからないという50代以上の方にはピッタリの診断法だと思います。

木原さんは外見磨きのために日頃から気をつけていることはありますか?

一年中、出かける時だけでなく、室内にいる時もしっかりUVケアをしています。紫外線は大敵ですから。

あとは姿勢です。姿勢が若見えの一番のポイントだと思うので、私のレッスンでは最初に姿勢の矯正をしていきます。「どうして太らないの?」とよく聞かれるんですが、運動は苦手なので一切していません。でも姿勢には常日頃から気をつけています。スーパーでお買い物をする時も、信号待ちの時も、下腹に力を入れてキレイに立つことを意識しています。

また、肩を広げて、胸を開く。そうすることで呼吸も深くなるので、鬱などにもなりにくいと言われていますし、見栄えも良くなりますから。

誰も見ていなくても、「みんなに見られている」という意識を持つことも大切です。年齢は誰しも一様に重ねていくものだけど、老化は自分でつくりあげていくことの方が多いんですよね。なので、自分自身も若々しくいられるように日頃から気をつけています。

今後のプラン、夢を聞かせてください。

60歳に向かって、今まで培ってきたものを活かして、どんどん新たなことや、やりたいことを続けていければと思っています。CA養成学校に講師として行かせてもらって、生徒さんたちの素直で熱いまっすぐな目を見ると、いくつになっても彼女たちのような目を持っていたいなって思うんですよね。

今は「50代からの外見磨き」に並行して、「ちょっとズルイごまかし美人塾」の準備をしているところです。コロナが落ち着いたら、受講していただいた方が出演するショーもやりたいと構想を練っています。事前にウォーキングの練習もして、当日はヘアメイクにドレスアップもして、ファッションショーのようなステージに立っていただく機会を作ろうと思っています。 

取材・文/Satomi

1972年生まれ。大阪出身&在住のエディター兼ライター兼着付け講師。会社員時代は旅行情報誌の編集に従事。出産を機に退職し、フリーに転身。現在は主にスポーツや観光系記事を手がける。好きなものは、藤井風くんと、馬刺しと、スポーツ観戦。特にバレーボールはやるのも、観るのも好き。

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