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スタジオに入る前は毎回ドキドキ
いつも全力でやってきたから今があるのかも

野々村真さんインタビュー

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『笑っていいとも!』の初代・青年隊でデビューし、『日立 世界・ふしぎ発見』など数々の長寿番組をはじめ、お茶の間で長きにわたり活躍し続けている野々村真さん。
バラエティでの天然キャラ、クイズ番組での珍回答のイメージの裏では、仕事100%で真摯に取り組んできた姿がありました。60歳になった今も謙虚に真摯に年を重ねる野々村さんに話を聞いてきました。

野々村真

1964年東京生まれ。1982年に『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で初代・いいとも青年隊としてデビュー。その後『日立 世界・ふしぎ発見!』(TBS系)、『おはよう朝日です』(ABCテレビ系)、『バイキングMORE』(フジテレビ系)などのバラエティや情報番組にレギュラー出演。公式YouTubeチャンネル「オッサンず苦LOVE」では、最近ハマっているキャンピングカーの動画をアップ中。

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夢は甲子園からのプロ野球選手。なぜ芸能界に?

小さい頃はずっと野球少年で、甲子園に出てプロ野球選手になると真剣に思っていました。ピッチャーだったんですが、高校に入学してから自分の実力では通用しないと現実の厳しさを実感して挫折というものを初めて味わったんですよね。

野球一筋だったので夢も目標も何もかもを失った感覚で。それからは友達に誘われて原宿で遊ぶように。当時、“竹の子族”といって派手な衣装で原宿の歩行者天国で踊るのが流行りで。友達に一緒にやろうと誘われたんですけど、僕は踊るのもギラギラ衣装も恥ずかしかったので、真っ白のシンプルな衣装で踊っていたんです。そしたら逆にそれが目立ったみたいで、“原宿の天使”とか言われるようになっちゃって。その時に、これもいいなって、意外と目立ちたがり屋だったことに気づきました(笑)。そこ(原宿)で劇団にスカウトされたのが芸能界に入ったきっかけです。

初代「いいとも!青年隊」のオーディション秘話

劇団に入ってからドラマのオーディションはたくさん受けたけど、ことごとく落ちました。そんな時にNHKホールの前で劇団員と一緒に芝居をしていたら、「今度オーディションを受けに来ないか」って声を掛けられたんです。それが初代「いいとも青年隊」のオーディションで、後になって知るんですけど、その方が『笑っていいとも!』プロデューサーの横澤彪さんだったんですよね。

オーディションにはテレビで見る人たちがたくさん来ていて、僕はそもそもあがり症だし、もう緊張しちゃって…。みんなきちんとしているのに、僕は自分の名前さえ言えなかった。面接で「この番組はお昼の生放送だけど、決まったら高校はどうするの?」と横澤さんに聞かれたんですけど、ほとんどの人が「親と相談してから決めます」と。

でも僕は即座にこう答えたんです。「辞めます、すぐに辞めます。出たいからここに来てるんです」って。でも名前すらろくに言えなかったしダメだと思っていたら、なんと受かったんですよ。もう奇跡ですよね。今となっては、「ハプニングが起きてこそ生放送だから、ハプニングを起こしてくれそうな人は誰なのか」って横澤さんは考えたのかもしれないなって思いますけどね(笑)。

テレビにずっと出続けているのは、番組との出会いがあったから

『笑っていいとも!』は32年間、『日立 世界・ふしぎ発見』は38年間という長寿番組に出演させていただいたことは、本当に奇跡で感謝しかありません。僕はこの2つの番組のおかげで、43年間も芸能界にいさせてもらっているわけですよ。なぜかって、番組が終わっても、共演させていただいた先輩方がたくさん番組を持っているからゲストやレギュラーに呼んでいただけるんです。その基盤を作ってくれたのは、やっぱり僕の原点ともいえる『笑っていいとも!』ですね。

長きにわたって活躍するために苦労したことは?

結果的にこんなに長く続けられてきたのは、常に“不安”という気持ちを持ち続けてきたからなのかなと。“大丈夫”と思ったことはこれまで一度もないんですよ。とにかく一つ一つのことを大事にして勝負だと思っていたので、いつもドキドキ。38年も番組をやっていると緊張とかないでしょうってよく言われるけど、毎回スタジオに入る時は「今日、自分なりのことがちゃんとできるかな」ってね。

みんなが同じ答えを書いていても僕はひとりだけ違うじゃないですか。でも別にテストじゃないしクイズ番組なんだから色んな答えがあっていい。もちろん正解はあったとしても、間違っていたとしても、それは野々村真の答えだからそれでいい。狙っているとかじゃなく、いつも素でやっていますけど、自分なりの100%を出し切りたいとは思っています。

ただ、答えようと思っても頭が真っ白になっちゃうこともある。問題ひとつにしてもスタッフが一生懸命作ってくれているから、それに真剣に応えたいと思う。そんな風に毎回全力投球でやってきたからこそ、今があるのかもしれないですね。

60歳を迎えた今、思うこと

大御所さんがたくさんいらっしゃるので、自分は年取れないなって思っています。その方たちからしたら僕はずっと若いから(笑)。もちろん若手もたくさんいるけど、僕はそんな大したこともしていないし、若手に近い気持ちで頑張りたいなと。

だから、まだまだいじってくれないと困るんです(笑)。若手の芸人さんたちが、「真さんなら安心して突っ込めるし、ぼけてくれるからやりやすい」とか言ってくれるのが嬉しいし、ありがたい。そんな感覚でこれからもできたらいいなと思います。長年続けていられるのは、共演者の皆さまと、そして応援してくださるファンの方々のおかげです。

仕事をここまで続けてこられた感謝の気持ちをどこかでお返ししたいなと思っていた時に「AI野々村真」の話をいただいたんです。野々村真をモデルとしたAIとの会話を楽しめるもので、シニア向け介護施設で活用が始まっています。刺激、楽しみ、生き甲斐のひとつとして、おじいちゃん・おばあちゃんと会話をするんですよ。そういったところで少しでもお力になれているのなら、すごく嬉しいなと思いますね。

人生100年時代、これからやりたいことは?

これまで仕事100%だったから、これまで趣味的なことには真剣に取り組んだことがないんですよね。でも長年続いていた番組がひとくぎりついたので、これから何をやろうか探している状況です。ゴルフ、釣り、旅…、仕事で見える景色とプライベートで何も考えずにゆっくり見る景色はどう違うんだろう?って。
これからはそういったところでも自分らしい生き方を探していきたいなと思っています。

同世代の方にメッセージを

僕の周りの人たちもそうなんですけど、結局みんな元気なんですよ。もちろん老化は進むわけだけど、趣味があったり色々活動していたり、中身は若くて元気!だからそのまんまでいい。体と、あと飲み過ぎにだけは気をつけて!(笑)

インタビュアー:㈱エンファム.bjb編集部kotaro

元気でいることが生きる勇気を与えてくれるので、まずは健康第一。そして色んなことを楽しみましょう!
僕も楽しみますんで一緒に頑張りましょう!

インタビュアー:㈱エンファム.bjb編集部kotaro

INFORMATION

[bjbCOLLECTION2024 Dec.]

12月に開催するbjbCOLLECTIONに野々村真さんが出演決定!
他にもバブル時代から今も第一線で活躍する人気芸能人が会場を盛り上げます!
ぜひご参加ください。

<入場・観覧は無料です>

※要事前お申し込み

イベントの詳細&チケットのお申し込みはこちらから!

https://bjbcollection.com/

撮影/矢部ひとみ
文/門司智子

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