一生現役。引退しない生き方
を提案するメディア

男が乳がん?うそでしょ?って思ったけど
いろんなことがあればあるほど人生楽しいんだよ!

ブラザー・コーンさんインタビュー

「バブルガム・ブラザーズ」として活動し、自身で作詞作曲した『WON’T BE LONG』はミリオンセラーに。コンビ活動休止後、ソロとして活躍してきましたが、40周年を記念して2023年に再結成。私生活では男性では珍しい乳がん罹患を公表。
ヒット曲の誕生秘話や自身の乳がんの話などを伺ってきました。

ブラザー・コーン

1955年東京生まれ。大学生の時に“あのねのね”の清水国明さんに弟子入り。1983年にトムと「バブルガム・ブラザーズ」を結成。1991年に自身が作詞作曲した『WON’T BE LONG』が大ヒット。1997年以降コンビでの活動を休止しソロで活動するが、結成40周年を機にコンビでの活動を再開。前立腺がん、腎不全による腎臓移植を経験、2023年には男性乳がん罹患を公表。

インスタグラム

バブルガム・ブラザーズの結成からデビューまで

バブルガム・ブラザーズの結成は、相方のトムと新宿の飲み屋でたまたま意気投合して、音楽を一緒にやろうよ、ってなったのが始まり。お互いに、アメリカの2人組のコメディアンの映画「ブルース・ブラザーズ」が大好きだったから、「ああいうのをやりたいよね」って。2人ともそれぞれの事務所を飛び出して、音楽の世界に入ったんです。

コンビを組んでからは全国のライブハウスを車で回ってたんですけど、すごく人気になっちゃって(笑)。新宿に有名なライブハウス「ルイード」というのがあって、名立たるミュージシャンがそこに集まっていたんですよね。そこで、同期の佐野元春が超満員の歴史を作り、さらに僕たちが超満員・総立ちで記録を塗り変えると、レコード会社約10社からスカウトされました。それでメジャーデビューしました。

大ヒット曲『WON’T BE LONG』の誕生秘話

デビューして、すごい方たちに曲を提供していただいたのに、ヒット曲がまったく出なくて。それで、3枚目のアルバムを作る時に、自分たちで書かせてもらっていいですか?って僕らで作詞・作曲をしたんです。それが『BORN TO BE FUNKY「ファンキーで行こう!!」』というアルバムなんですけど、その中から1枚シングルを出そうってなって。レコード会社の会議で満場一致で決まったのが、僕が作詞・作曲した『WON’T BE LONG』だったらしくて、これがドーンと売れたんですよね。

六本木で遊びまくったバブル時代

当時、仕事はライブにラジオ、テレビのレギュラーもあって、放送局やいろんなスタジオも六本木に近かったですし、仕事が終わるとみんなで集まって飲んでましたね。当時、吉川晃司や藤井フミヤ、とんねるずらと飲み歩いてたんですけど、「六本木の母アン・ルイスと六本木の父ブラザー・コーンが、ものすごい顔ぶれで六本木を飲み歩いてる」という記事が週刊誌に出たこともあったな(笑)。

前立腺がん、腎臓移植、男性で乳がんに…

若い時から色々やらかしてきたけど、やっぱり病気は一番大きかったですね。17年前に前立腺がんになって、19年前には腎不全で余命1年を宣告されて。腎臓移植をして、かみさんに命をつないでもらいました。
そして今回は乳がん。「男が乳がん?」ってバズりましたよね(笑)。
最初に気づいたのは、体を洗っている時に左乳首の横に、「あれ?しこりがあるな」って。念のため、主治医に診てもらったら、乳首の横だから乳腺外科にいった方がいいと言われて。「え?男ですよ?」って思わず聞き返しましたよ。男性でも乳がんになるってその時に初めて知りました。

その後、血液検査やマンモグラフィーの検査とかもしたんですけど、胸が小さいから全然挟めなくて(笑)。結局、診断されたのはステージ2の乳がん。初期だったので抗がん剤の治療を行って、2024年1月に乳房切除の手術。おかげさまで無事に成功しました。

病気になった時の支えは?

僕は病気になった時、自分が苦しければ苦しいほど、その分だけ自分の家族とか親戚とか仲間とか、誰かしらが少しでも良い方向に向かっているんじゃないかって思うようにしています。これまで散々迷惑をかけてきたし、今の自分があるのはみなさんのおかげだから、自分が苦しむことで、少しでも恩返しができているのかなって。

乳がんを公表して以来、乳がん治療中の方たちから治療法や食事についてたくさんのアドバイスをいただきました。治療法は色々あるし色んな考え方があると思うけど、やっぱり笑うことが一番の治療だって聞くので、みんなで笑って過ごそう!とはいつも思っているかな。
「離乳アル(リニューアル)したブラザー・コーン」「ガンになってもガンばろう(頑張ろう)」というように、病気にかけて笑いにかえちゃったりね(笑)。

そして僕の支えはやっぱり音楽。いつも音楽に支えられています。

10年以上ハマっているボウリング

ボウリングは昔から興味があって、ここ12~13年くらいどっぷりハマっています。
最高スコアは287ピン。矢島プロというレジェンドに教わったり、ボウリング仲間の黒田アーサーとプロテストを一緒に受けたり。落ちましたけどね(笑)。でも桑田佳祐とかもボウリング仲間ですし、僕のまわりではけっこう流行っています。

僕は都内のボウリング場7か所の会員になっていて、マイボールとシューズを常備。オリンピックの種目にしてほしい!と心底思っています(笑)。

同世代の方にメッセージを

同世代の方たちは定期的に検診とか受けているとは思うけど、僕自身は病気になるまで検診とか人間ドックとかいったことがなかった。だからこそ、これだけは伝えたい。

40歳を過ぎたらとにかく検診を受けてくれ。

同世代の方に限らず、若い人たちも。
僕みたいに大病を何度も患うことにならないようにね(笑)。

人生100年時代、これからの生き方は?

今こうやって生きてきて、やっぱり人生って楽しいなって思います。

昔はなんにも考えないでやりたい放題に生きてきたし、良い時も悪い時もあったけど、今はいろんなことがあればあるほど楽しいなって。すごく楽しい!

インタビュアー:㈱エンファム.bjb編集部kotaro

生き様が死に様だと思っているので、どんなことが起こってもいい。どんなことをやっててもいい。これからもガンガン楽しみます!

インタビュアー:㈱エンファム.bjb編集部kotaro

INFORMATION

[McBプレゼンツbjbCOLLECTION2024 Jun.]

6/1(土)のトークショーに出演決定!

歌の披露もしていただけるとのこと!

これは見逃せない!

<入場・観覧は無料です>

※要事前お申し込み

イベントの詳細&チケットのお申し込みはこちらから!

https://bjbcollection.com/

撮影/高嶋佳代
文/門司智子

この「読みもの」をシェアする