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1泊2泊ファスティングレポ
~at ホテルクアビオ in草津~

前編

温泉旅行といえば、温泉に入って、美味しい朝晩の食事が楽しみ…というイメージですが、なんと今回は温泉に入って、ファスティング(プチ断食)をするという温泉旅行に初めて行ってきました。
有給をとった社会人2年目の娘と2人旅です。

ここで紹介するファスティングとは、一定の期間食事をとらず、飲み物類だけで過ごすことです。内臓は常日頃休みなく働いているため、胃腸を休ませることで、血液を、毒素や老廃物を排出する腎臓にまわすことができ、排泄機能が高まり、デトックス効果がアップすると言われています。食べ物の消化にエネルギーを使わないので睡眠の質もよくなり、新陳代謝も活発になるため美肌効果も期待できるそうです!

今回ファスティング旅行に行った場所は、群馬県の草津。
草津は温泉地としてだけではなく、標高約1,100メートルに位置するため、夏は避暑地、冬はスキーが楽しめる場所としても有名です。
都内から電車や車で3~4時間ほどで到着です。

ファスティングの前に準備したこと

ファスティングなんて耐えられるのかな、と1週間前からドキドキしながら少しずつ準備をしてその日を迎えました。

数日前から私がしたことは
・アルコールを控えること
・カフェインを控えること
・揚げ物などを避けて、消化に良い食事をとること

実は、私は無類のコーヒー好き。1日に何杯でも飲んでいます。
ファスティングをするにあたり、カフェインは控えたほうが良いという情報を知ったため、勇気を出して、カフェインを控えることにしました。

実はカフェインを抜くと離脱症状として頭痛がする、というのは以前にコーヒー断ちをした時によく分かっていました(苦笑)。
カフェインは血管を収縮させる働きがあるため、日常とっていたカフェインを急にとらなくなると、血管が元の状態に戻ろうとして膨張し、頭痛が起きるそうです。

ですので、今回は数日前からコーヒーやお茶などカフェイン類は「飲んでも1日1杯まで」と決め、あとはデカフェコーヒーや、ハーブティーを飲むようにして過ごし、カフェインを完全に抜いても頭痛が起きないように準備しました。
そして、出発前日は完全にカフェイン断ち。事前の準備が功を奏したのか、今回は頭痛も起きず、アルコール類も4日前から一切飲まないようにして、無事に出発日を迎えることができました。

出発当日は朝から自発的に軽めの食事を

せっかくファスティング旅行に行くのだから、ダイエットにもつなげたい!と思い、朝食と昼食は以下のようにしました。

朝食:毎朝の習慣になって10年以上になるスムージー(その日の材料はにんじん、りんご、みかん)を朝7時にグラス一杯と、白湯(さゆ)。

昼食:何もアイデアがないまま出発しましたが、偶然にも駅の自販機でみつけた「参鶏湯(サムゲタン)風スープ」を2缶。ほんの少し発芽米が入っていたので、腹の足しになりました。あとはミネラルウォーター。

私が今回、ファスティングの場として選んだのは群馬は草津にある「ホテルクアビオ」

「ファスティングをやってみたい」と思うことは今までも度々あったのに、自宅ではなかなか行動できない自分がいたので、思い切ってファスティングプランのある宿を選びました。

〈1日目〉

ホテルに到着、チェックイン〜夕飯
送迎車で5分ほどでホテルに到着。2階建てのこぢんまりとした宿です。
2,000坪の敷地に、部屋数はわずか11。ゆったりとした空間で、静けさが保たれています。

宿に入ると、すぐにアロマの良い香りに癒されます。
宿特製のスリッパも温められていてホテルの配慮にほっとしました。

15時にチェックイン。
口コミで「景色が素晴らしい」と評判の2階のデラックスツインルームを予約。
部屋に入ると、晴れ間に雪を被った浅間山がくっきりと見えます。素晴らしい眺め!

ウェルカムドリンクのハーブティーは、ホテルオリジナルでモリンガ入り。
モリンガはインドを原産とするワサビノキ科の植物。ミネラルやビタミンをはじめ、ギャバ、タンパク質、ポリフェノール、アミノ酸、植物繊維などがバランス良く含まれて、デトックスとエイジングケアの効果が期待できるそうです。

室内で焚くアロマは数種類から2種類ほど選びます。
アロマの焚かれた部屋で過ごすのはリラックスでき、幸せな気持ちになります。

庭は完全に雪に覆われており、普段の靴で来ていたので散歩は諦めました。

少し眠くなってきたので、ホテルのパンフレットを見ながらうとうと。
数回、お腹がグーとなりましたが、まだまだ耐えられる空腹感。

ファスティングの最中は、副交感神経が優位になって眠くなりやすいとのことでしたがまさにそのような、午後のまどろみでした。

日頃、慌ただしい生活を余儀なくされている私たちにとって、何もしない時間というのがいかに贅沢なものかと感じます。

娘は、廊下の図書コーナーにあった本を数冊借りて、読んでいました。
本を持参しなくても読書を楽しめるのはいいですね。

浅間山

〈ファスティングプログラム〉

宿泊当日1日目夕食(17時)部屋食
・にんじんジュース2杯(お好みでレモンを絞る)
・具なし味噌汁
・梅干し
・三年番茶

・にんじんジュース
国産の有機栽培のにんじんを、酵素を壊さないように低速で圧搾して、有機栽培のりんごジュースと3:2の割合にしたもの。
有機栽培レモンを絞って飲みました。にんじんの匂いと味が甘く感じられてあっという間に飲んでしまいました。

・玄米味噌のお味噌汁
羅臼昆布と干し椎茸でじっくりとダシを抽出。具がなくても、ダシと味噌の味が優しくとても美味しい。
昆布ダシには鉄、カルシウム、ナトリウム、カリウムなどのミネラルが、干し椎茸にはビタミンD、カリウム、エリタデニン、食物繊維が含まれます。発酵食品の味噌の力と合わせて、体にとても良さそうです。

・有機三年番茶
無農薬栽培された有機三年番茶。3年寝かせることでカフェインなどの刺激物質が抜けて、苦味・渋みが少なく旨味の強いまろやかな味になっているものです。
番茶は、殺菌・抗菌作用に優れ、体を温め、消化吸収を高める陽性のマクロビオティックの定番茶だそうです。

「夜、お腹が空いた時のお守りに」と生姜入りの黒糖葛湯もいただきました。
適度なとろみと甘味で体が温まり、空腹対策にもなりました。

ファスティング

具材は一切ないものの、それなりにお腹にたまった感じで満足。
食後少しだけ休憩をとります。

食後は温泉とサウナへ、早寝を心がけます
18時30分にいざ温泉・サウナへ。
内湯は温泉ではないですが、温泉の半露天風呂は草津ならではのお湯が楽しめます。

サウナはフィンランド式。サウナストーンに水をかけると「ジュワー、ジュワー」と音をたてて熱気がサウナ内を満たします。
サウナ内の湿度を調整するロウリュタイプで、快適に汗をかけました。

部屋に戻ってきたのが、19時30分過ぎ。
ちょっとお腹がグーっとなるものの、それほど気にならず。
水筒の葛湯を飲めば問題なくやり過ごすことができました。

消灯は22時。
ストレッチ、時にうとうとしながら読書をして過ごしました。

ドキドキして迎えたファスティングの1日目でしたが、あまり空腹感もなく、問題なく過ごすことができました。

前日からカフェインも抜いていたこと、そしてファスティング効果も手伝ってぐっすり眠れました。

後編では、2日目の体験レポ、そしてホテルクオビオが提唱する8つの休息について詳しくご紹介します。

取材・文/Umi(うみ)

フリーライター。月刊美容誌のライターとして連載を6年担当。作編曲家やピアノ奏者という顔も持つ。YouTube「Umiチャンネル」では流行りのJ-pop、昭和ヒットソングのピアノ伴奏カラオケ音源動画を配信。配信した動画は延べ1,100人以上の方(ご連絡をいただいた方だけで)に利用されている。現在「弾き語りピアノレッスン」開始に向けて準備中。

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